任意整理する際に弁護士や司法書士に依頼するメリットとは
任意整理をする際は、弁護士や司法書士などの専門家に頼み手続きをすることが多いです。 そこで、弁護士と司法書士の違いやそれぞれに依頼した場合のメリットをご説明します。 任意整理は自分でも手続き可能なのか、専門家に頼んだ時の費用はどのぐらいかも知っておくといいでしょう。 また、どのような法律事務所を選べばいいのか大事な5項目を挙げています。 信頼できる法律事務所の見極め方は大切ですので、興味のある方は参考にしてみてください。
任意整理は知ろう
借金返済が苦しくて大変、何とか借金を減らしたいと思っている人には、任意整理という債務整理の方法があります。 任意整理とは、裁判所などの公的制度を利用することなく、あくまでも任意で債務を整理することです。 債権者と債務者の間で話し合いをすることで、借金の減額や将来利息の免除などをおこないます。 利息制限法で決められた金利まで引き下げ再計算された金額を分割返済することになり、通常の返済に比べ負担がかなり軽減されます。 ただし、この方法を利用するには、返済できるだけの安定した収入が必要です。
任意整理を専門家に依頼するメリットとは?
任意整理を個人で行うことは可能ですが、多くの手間や時間など労力が必要となります。 その点、弁護士や司法書士に依頼すれば、書類の作成や債権者との交渉、いざ裁判になった場合でも任せることが出来るので、精神的あるいは体力的な負担が軽減されるだけでなく、手続き自体もスムーズに行えるメリットがあります。 さらには、任意整理を行うことが決定すると弁護士や司法書士から受任通知が債権者に送られるため、それによって法的に即時取り立てを中止させることができるのもメリットの一つです。 もちろん債権者との交渉も、 その実績や経験からより有利に話を進めることができ、返済額の減額も期待できます。 また、弁護士や司法書士に依頼することによって自分で動き回る必要がなくなり、周囲に知られるリスクが抑えられ、秘密裏に手続きを行うことも可能です。
弁護士と司法書士の違いを知ろう
弁護士と司法書士の違い
任意整理を依頼するとき「弁護士に頼むべきか、それも司法書士に頼むべきか」ということで悩む人も多いはずです。 実は弁護士と司法書士では、その仕事内容に大きな違いがあります。 弁護士は「法律の専門家」として法律を用いた交渉や裁判を行うことが仕事ですが、一方の司法書士は「登記の専門家」として不動産や会社の登記手続きを行うのが仕事です。 このため司法書士は債務整理を業務として行うことができなかったのですが、司法制度改革により法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」に限り、個別の債権額が140万円以下の借金問題などについての法律相談や交渉、簡易裁判所への提訴が行えるようになりました。 ただし、個別の債権額が140万円を超える借金問題については取り扱えず、地方裁判所が宛先になる特定調停・個人再生・自己破産についても行える業務の範囲が定められています。
弁護士に依頼するメリット
任意整理を弁護士に依頼するメリットとしては、何といっても取り扱える債務の上限に制限がないことです。 このため例え引き直し計算の結果、140万円を超える額の過払い金の存在が明らかになった場合でもスムーズに取り戻すための手続きを行うことができます。 また司法書士と比べると弁護士は交渉材料が多いため(例えば地方裁判所への提訴をちらつかせるなど)に、貸金業者も及び腰となりやすく、任意整理や過払い金の返還などを早期に決着できる可能性が高まることも大きな魅力の一つです。 このため1社で140万円を超える借金がある人や、長期間にわたって貸金業者に言われるがまま返済を続けていた人は弁護士に依頼した方が良いでしょう。
司法書士に依頼するメリット
司法書士は任意整理を行う上で個別債権額が「140万円以下」という制限を負っていますが、それを補ってくれるメリットが「料金の安さ」になります。 司法書士の場合には着手金や減額報酬を取らないことが多いだけではなく、1社あたりの基本報酬も低く設定してあることも多いです。 また事務所にもよりますが、司法書士は専門家自身が面談や相談をしてくれる機会が多く、任意整理後の生活についてアドバイスをしてくれることもあります。 1社あたり140万以下の借金がないことが確実に分かっている場合には、費用も安く、弁護士よりも敷居が低い司法書士を積極的に活用してみるのも良いかもしれません。 ただし、140万円を超える借金が発覚した際や過払い金が発生すると、依頼し直しの手間が発生することもありますので注意が必要です。
弁護士と司法書士のどちらを選べば良いのか?
債務整理を任意整理で行う場合、自分で行うことも可能ですが、債権者との交渉で不利な条件で和解せざるを得なくなるので、弁護士や司法書士に依頼した方が良いでしょう。 法務省の認定を受けた認定司法書士は、弁護士と同様に任意整理手続きの代理人を務めることができます。 費用の面で見ると、着手金や減額成功報酬をとらないところの多い司法書士の方が、弁護士よりも安く依頼できる傾向があります。 しかし、司法書士が代理人になれる範囲は限定されており、1社あたりの債務や過払い金が140万円を超える案件は、司法書士は引き受けることができません。 また、簡易裁判所で裁判を行う場合のみ、司法書士は代理権を行使できますが、債権者が地方裁判者に控訴すると新たに弁護士を依頼しなければなりません。 費用の面では法テラスの民事法律扶助も利用できますので、弁護士や司法書士の無料相談などを利用して、自分にあった専門家を探すようにしましょう。
任意整理を専門家に依頼しないで自分でできるのか?
任意整理は、裁判所が関与しないため法的手続きではありません。 そのため、正しい知識と正式な手順さえ知っていれば、弁護士や司法書士に依頼せずに自分で行うこともできます。 しかし、任意整理は任意の交渉です。 そのため、個人で行うと債権者が出頭しない可能性があります。 また、債権者が出頭したとしてもある程度の知識がなければ債権者に素人だと勘繰られまともに話が進みません。 さらに、不利な条件を突きつけられたまま和解させられ利息をカットできず終わってしまい、一人で任意整理を行うのはかなり厳しい戦いになります。 そのため、任意整理をする際は弁護士や専門家に依頼した方が良いです。 なぜなら、債権者から取り立てられなくなったり、債権者への対応を一任できたりと一人でするよりメリットが多いためです。
任意整理を弁護士や司法書士に依頼した時にかかる費用について
相談料
相談料とは任意整理を正式に依頼する前に任意整理に関して相談をした場合に発生する料金の事で、「過払い金が発生しているのかどうか」「任意整理をすればどの程度借金が減るのか」などの内容を相談する事ができます。 相場としては1時間当たり1万円程度なのですが、弁護士事務所も司法書士事務所も相談料は無料としているところが多いのでこちらの費用は発生しないということも少なくありません。 そのため総合的な費用の中には含まれないという事もあります。
着手金
着手金は、相談を経て正式に弁護士事務所もしくは司法書士事務所に対して依頼する事を決めて契約を交わした場合に発生する費用の事を指します。 簡単に言ってしまえば任意整理をするために払うものであり、任意整理の成否に関わらず発生すると言う特徴があります。 相場としては債権者1社あたりでおよそ3万円から5万円程度となっていて、事務所によって設定されている金額が異なります。 ちなみに着手金は途中で契約を解除しても戻ってこないので注意が必要です。
基本報酬
成功報酬と呼ばれる事があるのが基本報酬であり、弁護士もしくは司法書士が任意整理の手続きが成功した場合に発生する謝礼のことを指しています。 つまり任意整理が失敗すれば発生しないということになっていて、成功した場合に限り支払う必要が出てきます。 相場は債権者1社あたりで計算されているのですが事務所やプランによって異なっていることも多いのですが、原則として設定されている2万円前後で提案されている事が多いとされています。
減額報酬
減額報酬と言うのは基本報酬のような報酬金の一種であり、任意整理で実際に減額する事ができた金額に応じて発声する謝礼の事です。 原則として発生する減額報酬は減額する事ができた金額の10%までと制限が決まっており、相場としても10%前後が一般的です。 これは弁護士事務所でも司法書士事務所でも同様の相場で指定されている事が多く、実際には依頼前の債務額と利息制限法で再計算した債務額の差額の10%が報酬となっているところがほとんどです。
過払い金報酬
最後に過払い金報酬と呼ばれている報酬金ですが、これは債権者に対して発生していた過払い金が借入残高を上回った場合に発生する費用の事を指します。 過払い金がある場合は減額ではなく残高を上回った分の過払い金を返還することになるので費用が発生すると言う仕組みになっています。 相場としては回収できた金額のおよそ20%程度だとされていて、弁護士事務所や司法書士事務所によっては着手金を高額にすることで無料にしていると言うところもあるようです。
弁護士や司法書士事務所の見極める方法
後払いや分割払いができるか確認する
任意整理を行なう際には、弁護士または司法書士へ依頼して債権者との交渉を行なうことになります。 任意整理の報酬の支払いを、分割払いや後払いで行なうことが出来る法律事務所もありますが、着手金の支払いが完了するまでは任意整理の交渉を始めない専門家もいるので事前に確認しておく必要があります。 任意整理の受託契約を行なった段階で、各債権者へ受任通知を発送するものの、着手金の支払いが完了するまで交渉開始しない専門家に依頼してしまう場合、債権者は債務者へ取り立てや督促が出来ない一方で、専門家も手続きを始めない状況になります。 任意整理は任意交渉ですから、債権者の心象を悪くしてしまうと決裂しやすくなり、訴訟を起こされてしまう可能性があります。 そのため分割払いや後払いが出来る場合であっても、着手金支払い完了前に任意整理交渉を行なってもらえるか確認しておくと良いでしょう。
費用が明確でわかりやすいか
任意整理を行なう際には、債権者との交渉結果次第で返済総額の減額効果は変わります。 任意整理を依頼する弁護士または司法書士を探す時には、着手金と成功報酬の金額が分かりやすく明示されているか確認しなければなりません。 料金体系が明確になっていないと、総額でいくら必要となるのかが分かりにくくなります。 結果的に任意整理で和解出来たものの、借金減額効果以上に弁護士または司法書士への報酬が増えてしまい、任意整理による成果が実質的に無くなってしまう恐れがあります。 任意整理を専門家に依頼する以上は、なるべく費用が明確に分かりやすく提示されている弁護士や司法書士へ依頼することが望ましいです。
法テラスを活用することができるか
任意整理を依頼する弁護士または司法書士が、法テラスに登録していれば、法テラスの民事法律扶助制度を利用して費用の立て替えを受けられる可能性があります。 法テラスは、法務省所管の日本司法支援センターが運営する公的な機関であって、経済的な理由から法律家への相談が難しい人に対する支援を行なっています。 任意整理の費用は各専門家が独自に定めることが出来ますが、法テラスの民事法律扶助制度を利用する際には、一律に金額上限が決められているので、費用が高額にならずに済みます。 すぐに着手金が支払えなくても、法テラスの民事法律扶助制度を活用することで、法テラスによる立て替え払いを受けることが出来るので、分割払いで返済しつつ任意整理交渉をしてもらえます。 法テラスに登録している弁護士や司法書士を利用すれば、費用面での心配を減らすことが可能です。
専門性や実績はあるか
弁護士は法律全般の業務が可能となっており、司法書士は不動産登記を中心とした指定法律業務を行えます。 任意整理を依頼する際には、司法書士は140万円以下、弁護士は金額に関係なく依頼可能ですが、必ずしも任意整理交渉に長けているとは限りません。 債務整理を専門に扱っている法律事務所と業務内容には含まれているものの、専門的に扱っているわけでは無い法律事務所では、交渉力に差が出てしまうわけです。 任意整理は、貸金業者により交渉方法に違いが出やすいので、任意整理の経験を数多く積んだ専門家に任せなければ、満足行く和解条件を得られない可能性があります。 専門家だからという理由で任意整理の依頼先を決める事は避け、任意整理に対する専門性と実績で選ぶと良いでしょう。
信頼できる事務所かどうか
法律事務所の中には、残念ながら金儲け主義の弁護士や司法書士が存在することを知っておく必要があります。 貸金業者の立場からは、なるべく将来利息のカット幅を少なくして、利益を確保したいと考えるものの、弁護士と司法書士は将来利息の全額免除を主張するだけでなく、経過利息や遅延損害金についても粘り強く交渉する姿勢が必要です。 金儲け主義の法律事務所に依頼してしまうと、粘り強い交渉を行わずに将来利息の一部カットのみで済ませてしまう所があるので、実際に法律事務所を訪れて自らの目で任意整理の交渉をどのように取り組むのか確認してから依頼する必要があります。 任意整理交渉は、時間が多少かかったとしても、法律事務所に対して報酬を支払って行なうので、成果がしっかりと出せる専門家に納得した上で依頼する必要があります。
まとめ
任意整理とは債務整理の中の一つの方法で、裁判所が関与しない手続きです。 リスクやデメリットが少なく、利用されている方も多いです。 借金の返済で困っている、という方にとっては毎月の支払や周りの目が気になっていることも多いのではないでしょうか。 弁護士や司法書士などの専門家に依頼することで、直接貸金業者とのやり取りをしなくてすみ個人的な負担が減るというメリットがあります。 また、無理のない返済計画を立てることができることも大きなポイントとなります。 自分に合った弁護士や司法書士の法律事務所を選んで一度相談してみてはいかがでしょうか。 無理のない返済計画を立てて少しでも早く現状から抜け出し、明るい未来を切り開くスタートをしましょう。
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